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(土) 16:51 図書館列車書庫
今日は小説の話から始まって小説の話で終わってみようかな。

アイの物語<山本 弘>【図書館列車書庫入り!】

 妖怪・怪物好きとしては同じ山本さんの「MM9」もおすすめしときたい。
 ただ今回記事はロボットテーマなので「アイの物語」の感想を。

「ロボットに労働を押しつけて繁栄した社会が、ロボットに反乱を喰らった!」
というHAL9000な昭和のステレオタイプな発想をSF作家・山本弘が推し進めた意欲作。
 ロボットに支配された世界。人間文化が荒廃し、ただ在りし日の面影を痛々しい瓦礫が残すのみ。
 一体の武闘ロボットが、少年を追い詰めるところから物語は始まる。
 別々の無関係な物語を、“アイ”という名のロボットが語部として一人の少年に話し聞かせることで、物語同士が緩やかなつながりを持ち始める。

 病院介護の描写が凄く明確で、よっぽど調べたかインタビューしたのかなと思ったら、やはり勤めてる奥さんから取材したという。自分はプロじゃないけど、本当に素晴らしい描写をしたいのなら、インタビューも重要だなと感じる。
 壮大なSFであり、愛の物語でもある。
 個人的にかつて「文学」は一時期「少女漫画」であったり「SF」がその役割を担っていたと思うんだけど、それを感じさせる完成された「SF文学」としても素晴らしい作品だと思う。

さて、現時点でのロボットたちはどんな様子だろうか。

とっておきのポータルサイトがある。Robot Watchだ。
最近、Robot Watchと家電Watchをよく見るようになった。家電Watchは企業戦士YAMAZAKI読んだ人や発明好きな人には楽しめると思う。
Robot Watchは地味だけど、時々興味深い記事もある。


人工知能について哲学的なトークイベント。自分そっくりの外装のロボットを作り、不気味だという声をほしいままにした大阪大学大学院工学研究科知能・機能創成工学専攻 知能ロボット学研究室教授の石黒浩さん。そこに「演じるプロ」である舞台関係者の飴屋法水と平田オリザがトーク参加してて、中々面白いアプローチだったり。


日本橋とかの電気屋でロボットコーナーってあんまり流行っているように見えず、「産業用ロボットはともかく、本当にロボットって商売に、産業になるのか?」って思ってたけど、「自意識のあるメイドロボ」というよりトイレ清掃ロボットという「人体の拡張」という導入の仕方があるんだなぁと知ったり。


最近は學天則が復活してて、映画版帝都物語の勇姿を思い出してニヤリとしたり。
學天則は、ロボットという言葉が生まれ(1920)てから八年後(1928)、新しもの好きで行動的な西村真琴氏(1883-1956)が製作したロボット。

では「學天則」とはどんなロボットだったのか。彼が造ろうとしたのは、機械的なロボットではなく、人工的な生物の再現だった。動物の筋肉や血管を再現しようとしてゴム管と空気を用いた駆動を採用し、スムーズに動かすことを目指した。反射神経の働きなども研究したという。できあがった學天則は、ヨーロッパのオートマタに近い仕組みのロボットだった。あることは文字を書き、霊感灯を光らせ、ほほえむだけ。それは実用、労働力の代替を目指していたロボットとはまったく違ったものだった。
(Robot Watch記事より)


奴隷的人造人間のみを作って喜ぶという態度は、どうしても天地の傑作である人間を真似作る態度として淋しくはないか。
(西村真琴 著書『大地のはらわた』より)


機械いじりというだけでなく、「人間とは何か」を追求するという側面も持つ「作品」になっているのが興味深い。
ロボットと言うより、西村真琴氏の「哲学」を作り、示しているようだ。

復元された學天則は大阪市立科学館にて公開される。


プレスリリースの下のほうにあるけど、去年開館七〇周年を迎えた歴史ある施設。學天則の九年後で結構近い時代だ。手塚治虫や織田作之助にも愛されたってのがまた意外で面白い。

宝塚から友人と熱心に通った手塚治虫少年。当時小学生。
織田作之助は発表作の「星の劇場」「わが町」に登場させた。……って、映画版のプラネタリウムはここで撮ったのか!! 「わが町」において結構重要な施設だし!

ここで織田作之助・わが町(小説)をご紹介。以前日記にも書いたね。

小説の話で終わったところで目出度し目出度し。


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