(水) 11:11 感想
3/17のコラムの花道@町山さんの内容が濃く、示唆に富んでて良かった。
次回は総集編特有のヌルさになるかも知れないしね。

あと町山さんが来週来日(帰還?)するので偉いなぁと。すげぇ嬉しい!
勝谷氏の、目新しい話重視、裏をあんまり取らず感情論で語るスタンスとはそもそも合うわけがない。彼と絡まなくていいから、最後まで今のままのスタンスでやって欲しい。
ラストでベストのコラムの花道、楽しみにしております!

これが楽しみでこの一週間生きれるよ……。
来週はまた別の楽しみ、見つけよっと。


愛のむきだし<園子温監督>
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うーん、普通。
厳しく言うとつまんねぇ。
無意味に長い。ちょっとずつ削れば三時間。四五人登場人物を削れば一時間ちょっとで済む内容。
宇多丸さんは「アイドル映画という側面」「監督はスケベだから女の子を可愛く撮れる」とも評しているけど、四時間も要らない。
同じ事が、パンチラもレズシーンもない10分17秒の「日にち薬」や、14分08秒の「It's so quiet.」にも出来ている。映画を見れば、それは一目瞭然だ。

退屈ではない。退屈させない技量があるのは確か。でもだからと言って、四時間必要かと言えば微妙。世界観の広がりを出したければ、外伝小説でいいじゃん。チラシでごちゃごちゃ屁理屈言ってないでさ。

「馬鹿馬鹿しくて下らないB級映画っぽさ」っていうのは分かってて見に行ったけど、「つまらない」んじゃ救いようがない。
1.だらだら長くて、
2.興味を引くけど必然性がないハッタリ、
3.そしてハッタリや伏線はあんま回収せず、(よって2.はその場凌ぎの思いつきと言わざるを得ない。「こんな大量の伏線とか回収できねえよ!」というなら尚更話をシンプルで短くするべき)
4.時々エロを入れて間を持たせる。
……ギャルゲーのやり口だ。
この映画を見て面白いと思った人には、ぜひエロゲーやギャルゲーで名作と呼ばれる作品をプレイすることをお薦めします。皮肉とかじゃなくて。恐らくお気に召すので是非。
逆にギャルゲーを素直に楽しめる人にはこの映画を楽しめるのでは。

スプラッタも、小学生がゾンビを撃ち殺しまくるゲームをやって「死ね! 死ね!」叫んでるのを見た時のように薄ら寒い。「血が大安売り」なだけで話の底が浅い。
パンチラやレズシーンなどのエロも、視聴者を興奮させ「なんかエロいから良し」と思わせるサービスがてんこ盛り。

伊集院風に言うなら、「(こういうの)お好きなんでしょ?」だ。

それって作品としての面白さか? そのパンチラAVもどきって。
そんなに視聴者の判断能力を落としたかったら、麻酔ガスを映画館に噴霧するなり、脳に電極を差せばいいのに。
宇多丸が言う「多少の矛盾はどこか許せちゃう監督」「むしろそれが魅力」ってのは、正常な判断が出来なくなってるだけに思う。ギャルゲー信者っぽいよ、その言動。(重箱の隅を突けと言っているわけではなく)
「ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌」をあれだけちゃんと批判して、呆れかえって「大丈夫? 日本(映画)」ってちゃんと警鐘の批評が言えたのと、同じ宇多丸さんとは思えない。

役者の演技は全員OKの範囲。それぞれ充分頑張ってる。
やはり問題は、ご都合主義の脚本とダラダラ長いカット、取って付けたような感情表現だ。
問題提起や発生、展開はセンセーショナルだけど、風呂敷を畳むどころか勝手にそいつらの中で解決するばかりで、ほったらかし。
あと初めの方の若い女性陣の声が聞き取りにくい。外ロケでちゃんと音が撮れてないのか、俳優の肺活量が足りないためか分からないけど。マサヤング師匠ならこんなボソボソ演技、NG出すぞ。

「基地外は純粋な人たちで、オシャレなんだ!」的な脚本と演出が昭和のセンス。
それが良くないと言いたいのではなく、自分は正直、こういう「キチガイになることでピュアになれる」みたいなのは食傷気味だ。

オシャレキチガイ描写&著名人カメオ(つまみ食い)出演映画。古屋兎丸や宮台真司に演技とか求めてねーよ!!
ちょっと前に見た松尾スズキの「クワイエットルームにようこそ」で、庵野や安野モヨコがチョイ役で出てたみたいなアレ。著名人の馴れ合いお友達感覚を見せられる気持ち悪さ。

ラストに関して。
宇多丸のオトナ帝国の例えは言い過ぎ。この程度の映画がオトナ帝国に例えられるなどおこがましい。なんか原理主義っぽい言い方で悪いけど。ハードル上げ過ぎって言えばいいかな?
「いま日本に居るなら見るべき一本」も言い過ぎ。別に人生の四時間を割いて見るような映画じゃない。持ち上げすぎ。
応援したい気持ちは分かるけど、「09'カルトムービーの内、今一番好きな一本」ぐらいでいいじゃない。

この映画の新興宗教描写は深みが無くあっさりしていて説明不足。要はこれも深く考察したテーマなどではなく、視聴者を飽きさせないための道具や設定の一つ(≒ハッタリ)に過ぎないんだって事がよく分かる。
新興宗教に所属するっていうのはどういう事か知りたければ、小説「八日目の蝉」<角田 光代>のほうがいい。
八日目の蝉<角田 光代>
八日目の蝉


「女囚さそりシリーズ」「チャップリンの独裁者」「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」など、むしろそういうもの<ヽヽヽヽヽヽ>に触れたことがない人には楽しめるかもね。
まるでこの映画が「世界で初めてやった」かのように「幸福な勘違い」をすることが出来て。